きのう、自衛隊に安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」の任務を付与する命令が出された。
これまで,、自衛隊のPKO活動は、道路整備や人道支援に限られていた。しかしこれからは違う。彼らは武器を持ち、「後方支援」を任務として「戦闘地」へ入る。他国のPKO部隊では戦闘の負傷者が出ているし、最近では中国軍が7月の戦闘に巻き込まれて死に、UN関連施設も爆破されている。戦闘地で「後方支援」などありえず、もしも自衛隊が「敵」を撃てば、それは「対日本」の戦闘が成立する。
そもそも南スーダンは日本に、人道支援は求めているが武力を伴う「後方支援」など求めていないし、日本のPKO法では停戦合意がなされていない地に自衛隊を派遣することは違法とされているのだ。
にも関わらず自衛隊が行くのであれば、私たちはそこがどんな国なのかを知らなければならないし、
南スーダンでの自衛隊の新任務が日本の今後にとってどのような意味を持つのかを考えなければならない。
12月号では、特集で南スーダンと自衛隊について、徹底的に紹介する。
そして、もう一つの写真特集は、「小笠原人のルーツ」。
1830年、父島に、初めて入植したのはハワイからやって来た欧米人5人とハワイ人20数人だった。19世紀末の明治政府による領有宣言、そして太平洋戦争後の米国統治など、島民は幾度も言葉やアイデンティティの変更を余儀なくされた。それでも「小笠原人」として生きる彼らのルーツをたどる。
全国の書店、アマゾン、富士山マガジンサービスで発売。
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12月号目次
特集1 南スーダンに行く自衛隊
話/井筒高雄(元陸上自衛隊レンジャー隊員)、栗田禎子
(千葉大学教授)、ドミニク・ナール(フォトジャーナリスト)
まとめ/丸井春(本誌編集長)
写真/ドミニク・ナール、サイモン・ナイラ/AFP=時事、ポーラ・ブロンスタイン/ゲッティイメージズ、アルベルト・ゴンサレス・ファラン/AFP=時事、UNMISS/アフロ、新華社/アフロ、朝日新聞社
●混じり合う「小笠原人」のルーツ
入植と戦争の歴史
写真/ステファノ・デ・ルイージ
文/デコート・豊崎アリサ
●アニマルワールド
すってんころりん
写真/ウルリケ・シャンツ
●トピックス
イラク イラク軍とISの攻防
モスル奪還の要衝が解放
写真/ゾーラ・ベンセムラ/ロイター
東京 チャランケ祭 in 中野
アイヌと沖縄人、誇り高き祭り
写真・文/広河隆一
●シリーズ「豊かな暮らし」の向こう側
最高級クロマグロはどこから来るのか
写真/シャビエル・ミケル・ラブル、ギャビン・ニューマン/グリーンピース、ロイター/アフロ
文/シャビエル・ミケル・ラブル
話/井田徹治(共同通信編集委員)、小松原和恵(グリーンピース・ジャパン)
まとめ/松本裕樹(本誌編集部)
●ドラッグ蔓延するガザ
終らない占領の地で
写真・文/アントニオ・ファシロンゴ
●コラム「おしどりマコ・ケンの実際どうなの!?」
自主避難が必要な理由 誰か反論できる?
●コラム「OUTLOOK」
油断してたらヤバイことに
あらためて知るTPP
文/斎藤美奈子
●DAYSフォローアップ
DAYSは今日も営業中
●フェアトレード×選択 A ザンビア発
バナナと和紙工芸の融合「バナナペーパー」
話/ワンプラネットカフェ
●映画・テレビ×ドキュメンタリー A
いのちのルーツ、いのちの意味、いのちの利用を深く考える作品群
文/橋本佳子(プロデューサー)
●マンモス調査隊
写真・文/ジャン・フランソワ・ラグロ
●定期購読のご案内 & DAYSスタッフおすすめセットのご案内
●連載 自分と周りの人を守る方法 @
AV出演を強要されたら……
話/くるみんアロマ(ユーチューバー)、伊藤和子(弁護士、ヒーマンライツ・ナウ事務局長)、金尻カズナ(PAPS=救援団体ポルノ被害と性暴力を考える会)、石川令子(臨床心理士)
まとめ・写真/広河隆一
●営みの地球134
ヒメチョウゲンボウ 世界遺産の住人
写真/ステファノ・ウンターティナー
文/ステファニー・ウンターティナー
●編集後記
表紙:南スーダンの派遣に向け、宿営地の共同防護訓練で、
他国軍の協力に駆けつける陸上自衛隊員。
岩手県滝沢市
2016年10月24日 Photo by JIJI Press Photo
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