事故から3年目の1989年3月にチェルノブイリでの取材をはじめた編集長広河。
汚染された地域に住む人々の窮状を目の当たりにし、チェルノブイリ子ども基金を設立。
これまで25年以上にわたり子どもたちへの支援と取材を続けてきた。
その広河が今年3月再びチェルノブイリを訪れ、自らの足で
チェルノブイリ原発ゼロ地帯を測定した結果、驚くべき事実が明らかになった。
『強制避難がされ、廃村となり、家々が地下に埋められているという結果となったチェルノブイリの決断が正しいのか、それとも同じがそれより高い数値なのに「安全」として、子どもも住むことを薦める日本のやり方が正しいというのか。はっきりさせなければならない。
同じ測定器を使って、チェルノブイリと福島を測った結果が、このようになることは全く予想しなかったわけではなかった。しかし、実際の数値を突き付けられたとき、私の頭は混乱した』6月号本文より
本誌では特集の最初にチェルノブイリ10キロ圏の広域地図の汚染マップを掲載。
その後のページでは広河自身が測定した以下の地域が掲載されています。
●チェルノブイリ原発ゼロ地点
●プリピャチ市中心部
「原発から3〜4キロに位置するプリピャチ市には事故前、
原発で働く人々の家族ら約5万人が住んでいた。
事故翌日、住民らは用意されたバスで避難し、今は『死の街』になっている」
●ノヴォシュペリチ村
「原発から10キロ圏内に位置する。事故前は幼稚園や学校、食糧品店、図書館、
などがあり人々の活気があったが、今は住民が避難し、ひっそりと静まり返っている」
●トルストイレス村
「事故前に約460の家族が住んでいたといわれるこの村の真上を、
高濃度の放射能雲が流れていった。緑が溢れ、自然豊かだった村は、
今は廃墟となっている。原発から20キロの地点」
●ステチャンカ村
「原発から17キロにある村。当時、500世帯約2000人が住んでいた。
村は廃墟となり、絶望した村人が放った火で焼け落ちた」
福島県の居住地の測定値も同時に掲載いたしました。
●福島県郡山市中心部(2013年8月10日)
●福島県福島市(2013年4月〜6月)
●福島県田村市三春町(2013年1月20日)
また、小出裕章氏(京都大学・原子炉実験所)が「チェルノブイリの汚染と福島の現在の汚染」として、広河が視たチェルノブイリの現在を分かりやすく解説。
もちろん現地で広河が撮影した最新のチェルノブイリの写真も多数掲載されています。時間の推移とともに、被害の本質が浮かび上がってくるのには、胸が痛くなってしまいます。
6月号は「色も匂いも、味もない」放射能の存在を
「視て、読んで、確かめる」ことができる一冊になりました。
広河はじめDAYS編集部渾身の誌面。
書店での発売は5月20日(火)となります。
部数に限りがございますので、ぜひお早目に。
どうぞよろしくお願い致します。
営業部
佐藤典子
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