イディンタカライ村の反原発運動を率いるスンダラジャン・ゴマティナヤガム氏。
5月号に掲載されたスンダラジャン氏の文をご紹介します。
『今年2月に国際環境NGOグリーンピースの招きで
日本を訪れた際に受けた歓迎は、言葉では語り尽くせません。
出発前にも、津波の被害にあった地域を訪れるということで、
日本領事館はビザ取得の手数料を免除してくれました。
しかし、日本に到着し友人たちと話すと、その行為が、
単なる偽善だったということに気づきました。
日本政府もまた、他国の政府と同じように、
市民を置き去りにして成長しようとしているのです。
政府にとって、成長は経済のためであり、
そこに暮らす自国民のためではないのです。
こと原子力発電においては、政府は繰り返し市民を欺いてきています。
しかしながら、日本の市民は正しい方向を見つめています。
彼らは政府にとっての成長とは何だったのかに気づきました。
私は広島の核爆発から福島原発事故までを体験した日本の市民が、
いま見せた立ち上がる力に心打たれます。
彼らは温かく、辛抱強く、自分たちが信じるものを曲げない強さを備えていました。
それは、イディンタカライ村の私の仲間たちと一緒でした』
5月号本文より
クダンクラム原発の反対運動の歴史は古く、1980年代まで遡ります。
5月号に文を書いて下さったスンダラジャン氏は2008年に運動に参加しました。
『私はごく少人数で、イディンタカライ村や近隣の村を回り、
もし原発の事故が私たちの側で起きたらどんなこと
になるのか説明しようとしていた時代を思い出します。
その中には、今や反原発運動の先頭に立つウダヤクマル氏もいました。
・・・中略・・・
たいてい、私たちは悪意に満ちた言葉やヤジ、皮肉な笑顔で迎えられました。
しかし、否定的な空気の中ででも、私たちはいつの日か人々が真実に気づき、
私たちが伝えようとしていることを理解してくれると信じていました。
そして、福島の事故が起きたことで、皮肉なことではありますが、
イディンタカライ村では変化が起きたのです』
5月号本文より
インド・イディンタカライ村の人びとにいったい、どんな変化が起きたのか?
詳細はぜひ、5月号でお読み下さい。
日本からの原発輸出の相手国、インド。
同じく5月号に掲載されているDAYS国際フォトジャーナリズム大賞3位
アミッタラジ・ステフェン氏の【インド・反原発運動】もぜひご覧ください。
私たちが輸出しようとしている相手がどんな人々で、
その人たちにいったいどんな代物を買わせようとしているのか。
何か感じていただけたら。
どうぞよろしくお願い致します。
営業部
佐藤典子
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