マリオ・ジャコメッリをご存知だろうか。
もしかすると知らない人が多いかもしれないが、
彼ほど熱狂的なファンを持つ写真家はめずらしい。
辺見庸氏などもその一人だ。
http://yo-hemmi.net/article/114046287.html
「生」の中に「死」を見つづけ、
「生」と「死」のはざまからこそ見える世界を表現するジャコメッリの写真は、
痛いほど鋭い永遠の問を見るものに投げかけるのだ。
私たちの答えは、3.11、原発震災を経てひとりひとり変わったかもしれない。
「死が訪れて君の眼に取って代わるだろう」1954-83年
「私には自分の顔を愛撫する手がない」1961-63年
「スカンノ」1959年
「自然について知っていること」1977-2000年
DAYS JAPAN2月号ではジャコメッリの写真の魅力をその代表作とともに紹介する。
(編集部 山根)
マリオ・ジャコメッリ 写真展
THE BLACK IS WAITING FOR THE WHITE
2008年東京都写真美術館において初めて本格的に紹介されたマリオ・ジャコメッリ。
「黒」と「白」とを見事に操り、強烈なハイ・コントラストで「死」と「生」に立ち向かい、孤高の写真表現で現実(リアル)を抽象した120余点は、NHK新日曜美術館でも特別番組が制作されるなど、日本ではほとんど無名の海外作家の展覧会でありながら多くの来場者を迎え、大成功をおさめました。
2回目にあたる本展覧会は、「ホスピス(死がやって来てお前の目を奪うだろう)」、「スカンノ」、「神学生たち(私にはこの顔を撫でてくれる手がない)」、「善き大地」などの代表作を中心に作品数を220余点と大幅に増やし、作家の本質へ切り込む構成となります。
ジャコメッリは、1枚の素晴らしい写真で何かを語るのではなく、組み合わされた写真群で事物の本質へ迫ろうとする写真家です。そのような作家の営為の延長線上に今回の展覧会は位置づけられます。
作品相互の関係が響きあうことにより、ジャコメッリ理解の深化をはかり、単なる回顧ではなく、現在尚写真表現の未来をも指し示しているジャコメッリの作家、人間双方の本質を明らかにする展覧会にご期待下さい。
最新情報は公式facebookをチェックください!
http://www.facebook.com/pages/Mario-Giacomelli/402047389873044?ref=hl
【会 場】
東京都写真美術館 B1階展示室
【期 間】
2013/03/23 (土) −2013/05/12 (日)
10:00−18:00(木・金は20:00まで、入館は閉館の30分前)
【入場料】
一般 1,000(800)円/学生 800(640)円/中高生・65歳以上 600(480)円
※( )は20名以上の団体および東京都写真美術館友の会会員
※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※第3水曜日は65歳以上無料
【主 催】
PARCO /青幻舎 /NADiff
お問い合わせ
03-3280-0099 (東京都写真美術館 )
【公式HP】
東京都写真美術館:http://www.syabi.com/contents/exhibition/index-1807.html
【共催】
東京都写真美術館
【後援】
イタリア大使館、イタリア文化会館
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