9月号拝見しました。
今月号の大注目は、なんと言っても3.11後の福島原発内部の取材記事です。よくぞ撮った!小原一真さん。
彼はDAYS JAPANフォトジャーナリスト学校第2期の卒業生。DAYSに学び、DAYSの志を受け継ぐジャーナリストが、どのメディアにも先駆けて私たちに、今日本で間違いなく一番困難な取材を成功させたこと、そして社会にその情報を一番最初に届けるメディアがDAYS JAPANであったことはとても意味のあることのように感じ、読者として改めてDAYSを誇りに思いました。
小原さんが目の当たりにした最前線で戦う作業員の方々の厳しい現実を、私たちは直視する必要があります。だからこそたくさんの人にこの記事を届けたい。そう切望します。是非周りの方にもこの貴重な記事をお知らせください。
これが契機となり、メディアが本来の役割である権力(政府・電力会社・官僚)の監視の役割を取り戻すようになることを読者として願わずにはいられません。
そして表紙、特集には10年前の衝撃。
9.11から10年後の3.11・・・
因縁めいたこの数字が示唆する人類への警告はいったい何なのか。無力感を二重にも感じる構成に、人類がずっと向き合わずにきた課題を改めて突きつけられた気分でした。だからこそ真剣に市民も向き合わなくてはいけません。私たちはいかにそこに未来を見出すべきなのか。
素晴らしい執筆陣が、9.11から中東革命、9.11から日本の政権混迷、9.11からエネルギー問題、9.11から情報革命、といろいろな角度からあの出来事に切り込んでいます。読み応え抜群です。
広河編集長の「チェルノブイリの謎の雨」は、先月号から始まった短期連載ですが、今や遠い話ではない私たち日本人にとって、自分たちに重ねることが恐ろしくて読みたくなくなる衝撃の事実ばかりかもしれません。でも、DAYSでしか知ることのできない貴重な記事です。
いつも衝撃の連続で、疲れと緊張を癒してくれるのは、最後の「営みの地球」のページです。美しい写真の背景にある問題の示唆もありますが、写真を見て微笑まずにはいられません。愛らしい写真が私に笑顔を戻してくれます。美しいものがただただ美しく生きられる地球であってほしい。自分たちが立ち戻るべき、守るべき営みとは何かをいつもいつも考えさせられます。
今月のDAYS JAPANもどうぞたくさんの方の心に届きますように。