2011年03月18日

「原発震災」に対する海外メディアと日本メディアの反応

欧州(バルセロナ)にいらっしゃる方より情報を頂きました。
一部抜粋して、転送させて頂きます。
ご確認ください。

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致死量の放射能(米原子力規制委員会)、IAEA2年前に警告(ウィキリークス)

スペイン最大手紙エル・パイスは、3月16日に「日本は35年間にたった3回しか地震対策を見直していなかった」という目次の記事を出しました。
http://bit.ly/f6YZyV

これによると、2008年にIAEA(国際原子力機関)が日本政府に対して、原子力発電所の地震対策に対して、35年間にたった3回しか地震対策要綱を見直していないと警告を発していたそうです。情報源は例のウィキリークスですが、同様の記事は英文でも読むことができます。英国テレグラフ紙です。

http://bit.ly/gcNeco
Japan earthquake: Japan warned over nuclear plants, WikiLeaks cables show

なお、エル・パイス紙は、上の記事で、2007年の新潟県の地震で柏崎刈羽原発の放射能漏れで、東京電力が遅く不正確な情報しか出さなかったことを指摘しています。

またエル・パイスは同じ紙面で、米国の原子力規制委員会のGregory Jaczko委員長が、「福島原発から出る放射能は極端に高い」と断定したことを伝えています。
http://bit.ly/fLeMMx

これは次のニューヨークタイムズの記事が元情報です。
http://nyti.ms/fzqSAs

スペイン第2の新聞エル・ムンドでも、同じ内容が記事になっています。
http://bit.ly/hMV8Z7

同委員長によると、4号機の廃棄燃料を入れたプールから水が無くなり、放射線は短時間であっても致死的な量になっている、と指摘しました。ただし、東電側はこれを否定しているようです。ただし実際には、最新の何時間かプールの水の量は確かめられておらず、米国側は最悪の予想、日本側は最良の予想をしている様子がうかがえます。

エル・ムンド紙は、別の記事で「日本はもう原子炉を冷やすことができない」と書いています。
http://bit.ly/dSZEjx

炉心の全面的な溶融もありえ、その場合に最も危険なのはプルトニウムを使っている3号機であることもかかれています。

こちらではテレビでも連日、福島原発の状況がトップです。またスペインにも日本から次々と人々が引き上げて帰って来ています。外国がどれほどの危機感を持って事態を見守っているのか、一人でも多くの日本人に伝えてください。

一方で、日本の朝日新聞によれば、米軍は米国兵士に、原発から80km以内に立ち入りを禁止したそうですね。
http://bit.ly/eqcYU4

80kmですよ! 彼らは事態がどれほど深刻なのか知っているのです。

あきれ果てたのは次の記事に書かれていたことです。
http://bit.ly/fvimpK

「枝野長官は、1〜3号機の原子炉について『現時点ではしっかり冷却されているデータだと聞いている』と述べた」そうです。

その中で次の記事などはすばらしいですね。「西日本に<疎開>をー 伝えたい、阪神から」です。
http://bit.ly/ihFFs4

ちょっと引用します。

「危機的状況では、リスクを過小評価するよりは過大評価する方が生き延びる確率は
高い。避難が無駄になっても責める人はいない。『何事もなくてよかったね』と喜べ
ばいい。『安全だ』と信じ込まされて、いきなり『さあ逃げろ』と言われたらパニッ
クになる。メディアの報道では『避難できる人は避難した方がいい』という専門家の
発言が抑圧されているように感じる。」
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posted by デイズジャパン at 22:06| Comment(3) | 「原発震災」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いろいろな情報を得るたびに大手メディアの犯罪的な報道に憤りを感じます。
Posted by 大垣琢馬 at 2011年03月20日 21:43
「福島差別」はもう始まっているようです。
「福島」の名が付く様々なものに対し、あたかも凶悪な伝染病に触れるかのような禁忌の空気が広がりつつあります。
御誌の発言には影響力があります。
お願いです。
発言するな、ではありません。ただ、両論を併記して欲しいのです。
読者に考える余地を、判断の余地を残して欲しいのです。
そして「東京の10倍」などミスリーディングにつながりがちな表現、妊婦の不安を煽り立てるような表現等を見なおしていただきたいのです。

よろしくお願いします。
Posted by yamamotoNEW at 2011年03月21日 13:21
今日、長崎の被爆二世の方のお話を聴く機会がありました。経験者の目から見て、今回の原発事故で気になるのは、1初期放射線の影響だけでなく、放射性物質が広範囲に撒き散らされた結果の内部被曝こそ深刻な影響を及ぼすこと、2日本人以外の被曝者に対する援護をどうするつもりかということ、3社会保障の際に被曝地域をどういう基準で決めるのかということ、4今後被曝二世三世がどこまで影響を受けるかわからない現状の中、彼らには社会保障をどうするかということ、でした。マスコミは放射能値について「直ちに健康に影響を与えるものではない」と言っていますが、放射能汚染の問題はそんな短期間の次元ではないこと、被曝したがどうかは「被曝地域は○キロメートル」などと、距離で単純に割りきれるものではないことを教えてくれました。今回の原発事故について、この方はとても心を傷めながら話してくださいましたが、むしろこんな時だからこそ、経験に基づく鋭い視点や事実の提供が必要だと思います。国民を安心させるために事実を隠ぺいするのでは、先を見通した対策は立てられない。海外のメディアの情報を見ても、今、安易に国民を楽観視へと誘導すべきではないと感じました。とにかく、原発の処理にあたっておられる方々、近くに住んでおられる方々、中でも社会的に弱い立場に立たされる方々が健康を損ねませんことを、心から祈るばかりです。
Posted by 三浦 at 2011年03月21日 22:19
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