2010年01月20日

編集長便り(2010年2月号)

DAYS存続キャンペーンは最後の追込みにかかっている。お知らせしている通り、日本中から「DAYSを廃刊にしてはならない」という声が届いている。その人々からの購読申込の受付、打ち込み、発送など、DAYSは目が回るような忙しさだ。忙しい間は希望がある。申込が途絶えたら、DAYSの命も尽きる。しかしもしこのような形でひとつの雑誌が生き延びられたら、それは日本でも世界でも非常に稀有な例になるだろう。

DAYSは世田谷区の明大前駅近くにあるが、駅前の書店のご主人に聞くと「広告に依存している雑誌から潰れていきますね」という。多くの雑誌が、突然廃刊を宣言し、消えていく。事前に危ないという情報が流れたら、企業は広告を引き揚げるし、銀行が飛んできて借金を回収しようとするだろう。そうした問題からはDAYSは解放されているので、危機は危機として正直に訴えることにしたのだ。そしてこの雑誌に「志」を感じていただいている人々が、その訴えに応えてくださっている。

年末は沖縄普天間基地の撮影に行っていたが、雨にたたられた。また仕切り直しだ。しかし基地問題の陰に、日米安保の問題、日本への沖縄返還の問題、沖縄戦の問題、さらに薩摩による琉球王国併合の問題と、さかのぼる重い歴史が見えてくる。

普天間基地に食い込むように、佐喜眞美術館がある。ここには丸木位里・俊さん作の巨大な「沖縄戦の図」が展示されているほか、沖縄の美術家たちも展示され、問題の深淵を訴え続けている。それらはまるで見る人の心をかきむしるような叫び声をあげているようだった。(広河)
posted by デイズジャパン at 18:26| Comment(2) | 編集長便り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
在住の図書館で購入を申請してみます。
置いてもらえれば宣伝にもなると思います。
Posted by 定期購読者 at 2010年01月24日 10:52
私も昨夏いきました佐喜眞美術館。あんなフェンス越しに…力強さを感じる美術館でした。
また、定期テスト終わったら手伝わせてもらいます。
Posted by maru_kiichiro at 2010年01月25日 21:57
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