2009年07月28日

世界報道写真展とDAYS写真賞(読者の声3)

全体を通してまず感じたのが、世界報道写真大賞には、アジアの問題を取り上げたものがあまりにも少ないということです(「スポーツ・アクション部門」や「スポーツ・フィーチャー部門」などの比較にならないものは除く)。児童労働や奴隷制度については、アフリカだけでなくアジアにも多いだろうに、と感じました。

次に感じたのは、DAYS国際フォトジャーナリズム大賞との視点の違いです。DAYS国際フォトジャーナリズム大賞は、弱者の視点から撮られているもの、弱者を被写体にした写真が受賞していますが、世界報道写真大賞は必ずしもそうではありませんでした。例えば、世界報道写真大賞を受賞した、警官が立ち退きを命じられた家に入っている写真は、個人的には、立ち退きを命じられた人々に焦点を当てるべきだと感じました。また、「スポット・ニュース部門」組写真3位を受賞した、南オセチア自治州をめぐるロシアとグルジアの交戦を撮った写真には、ロシア兵士が司祭から祝福を受けている写真がありましたが、ここでは交戦に巻き込まれた人々を撮るべきだと感じました。

個々の写真で感じたことを書きます。

「スポット・ニュース部門」組写真1位の写真に、兵士に踏まれている男性の写真がありました。たしかに弱者を写していますが、あの写真は「尊厳を伝える」というより、単なる暴力描写のような気がしました。同じように、「スポット・ニュース部門」組写真特別賞を受賞した、ムンバイでの、武装した男性による銃撃の模様を撮ったものがありましたが、あの写真も単なる暴力描写だと感じました。また、「同時多発テロ」という表現も気になりました。
「ニュースの中の人々」組写真3位を受賞した、トゥアレグ族を撮った写真のキャプションが、弱者からの視点ではないように感じました。

個人的に印象に残っているのは、比較ではありませんが、「ポートレート部門」単写真3位の、チベット尼僧の少女の写真です。背景の暗闇によって、彼女の瞳や頬の赤みがとても映えるような構成で、とても力強い写真でした。また、同性愛者に密着した組写真は、DAYS国際フォトジャーナリズム大賞では見られないものなので、新鮮でした。
(20代/男性)
posted by デイズジャパン at 11:13| Comment(0) | 読者の声 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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