2009年01月20日

イスラエル国首相宛て手紙(NPO法人アウシュヴィッツ平和博物館)

福島県・白河市にあるNPO法人アウシュヴィッツ平和博物館がイスラエル大使館に送った声明文です。
http://www.am-j.or.jp/index2.htm


イスラエル国首相
エフート・オルメルト様
 イスラエル軍によるガザのハマス掃討攻撃によって、罪のないパレスチナの一般市民多数が巻き添えとなっていることは、大変遺憾であり、強く抗議します。イスラエル軍の攻撃規模は、もはや自衛行動の範囲を完全に逸脱し、たとえ防衛でも過剰防衛であると言わざるを得ません。同時に、私たちは、ハマスによるイスラエル市民へのロケット攻撃も批難します。私たちは、あらゆる暴力行為に反対です。暴力の応酬は拡大し、たとえハマスを倒しても別の抵抗組織が生れ続けるのは明らかです。これ以上の犠牲者を出さず、真の和解と共生を実現するために即時攻撃を中止するよう要請いたします。
 私たちは、世界の恒久平和を切に願い、人類が同じ人類に対して行った暴力行為の極限である「アウシュヴィッツ」の惨禍を通して「いのち」の尊さを学び伝える活動を行っています。アウシュヴィッツは、ナチス・ドイツによる戦争犯罪の極致であり、その犠牲者はポーランド民衆からはじまって、ナチス占領下のヨーロッパ諸民族、最終的には、圧倒的多数のユダヤ系市民の尊い命が奪われました。私たちは、アウシュヴィッツを全人類への警告として心に刻みながら、あらゆる戦争の根元、また、アウシュヴィッツの根元でもある「差別と偏見」を除去し、人種や文化、思想信条を異にする他者を尊重する社会の実現を目指しています。
 「戦争の原因は私たちの心の中にある、戦争を防ぐには私たち自身の心の中に平和の砦を築かなければならない」というユネスコ憲章の精神に基づき、私たちはアウシュヴィッツの記憶を学び伝える博物館を通して平和推進活動を行っています。アウシュヴィッツ最大の犠牲者の子孫が、今や圧倒的に優位な武力によって、明らかに弱体である隣人の命を奪い続けていることを、アウシュヴィッツで亡くなった方々はどう思われるでしょうか? ガザへの攻撃を即時停止し、パレスチナ人との和解と共生に努めるよう重ねて要請します。

2009年1月1日
NPO法人アウシュヴィッツ平和博物館
理事長 山田正行
posted by デイズジャパン at 12:17| Comment(1) | ガザ空爆 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「アキバ・オールからの手紙」に、テルアビブでのガザ空爆反対デモの参加者の7割がイスラエル人であったとありましたが、こういうイスラエルの「良心」は本当に希望だと感じました。

市民レベルではイスラエルとパレスチナの和解と共生を目指す努力がなされているのだと思いました。なのに、選挙戦とか国の政治的な駆け引きで市民の命が犠牲になっている。市民の努力がなし崩しにされている。本当に許せません。

ホロコーストからどんな教訓を引き出すのか。これはイスラエルのみならず、世界の課題として、今、突きつけられているのだと思いました。
Posted by yayoi at 2009年01月22日 11:19
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