DAYS JAPAN 11月号特集 広河隆一 写真/文
1982 嘆きのベイルート【パレスチナ難民キャンプの虐殺事件から30年】
ここに掲載されている写真は、広河が今まで撮影した中でも、最もよく知られた代表作といえる写真ばかり。その迫力と鮮烈さに、一目で何が起きていたのかがわかり、それ以上言葉はいらないと思うかもしれません。しかし言葉が、そこに実際にいた人からであれば、ぜひ耳を傾けるべきです。
DAYS JAPAN 11月号の特集では、1982年のベイルートで虐殺の直後を目の当たりにした編集長 広河隆一が当時の状況について、自ら詳しく語っています。
【正直なところ私は、目の前の難民キャンプに入っていきたくなかった。10分前、別な道から足を踏み入れたとたんに、道路に横たわる死体を見た。驚いてキャンプから出た所で、近くに砲弾が撃ち込まれ、私はしばらく呆然としていた】
【ある講演会で、死が迫った時には何を考えるのか、と質問されたことがある。私は、自分の心の中から「生きたい」という気持ちを消していくと答えた】
【昼ごろ、難民キャンプに動きが出た。国際赤十字が入ってきて、これに続いて各国のジャーナリストが入ってきたのだ。・・・・大手メディアが入ってくるまでがフリーランスの仕事だ。私はキャンプを出た。出口を封鎖していたイスラエル戦車の上で、上半身裸の若い兵士が、ビーチパラソルをさして、読書をしていた姿が忘れられない。私はぐしゃぐしゃに泣きながら、キャンプを離れた】
私自身が【地球の上に生きる2012】で展示してきた写真の撮影された状況と、当時の広河の偽らざる心情を、今月号の記事ではじめて知りました。ぜひ、DAYS JAPAN 11月号特集
1982 嘆きのベイルート【パレスチナ難民キャンプの虐殺事件から30年】をお読みください。
どうぞよろしくお願い致します。
営業部
佐藤典子